2012/12/26

クリムト展に行ってきた。


「生誕150年記念 クリムト 黄金の騎士をめぐる物語」
.会場 愛知県美術館 (愛知芸術文化センター10階)

. 以前、新聞広告を見て興味を持ち、前売り券を購入していた。
.展覧会を見て、気に入った絵の絵葉書を購入した。写真は、ショップで購入した絵葉書から。
上左「アッター湖畔」
上右「人生は戦いなり(黄金の騎士)」
下中「Two Girls with Oleander」

.「アッター湖畔」は、クリムトが訪れていた避暑地の美しい海を描いたもの。最初に見たときには、印象派の絵画のようなイメージで見た。しかし、水面に水色の短い線を並べるようにして描いたものは、印象と言うよりは、澄んだ水と水面のさざ波に映る水や空の青さを、見えたままに表現しているように思える。美しいものの美しさをそのまま表現しているようで、すごい。

.「人生は戦いなり(黄金の騎士)」は、今展覧会のメイン作品。苦難に負けず真っ直ぐに前向きに突き進もうとする騎士の姿に、自らが芸術の道に進む姿をなぞらえて描いたものと、解説を読んで理解した。ベートーヴェンの第九交響曲「合唱」とも通ずるものがあるらしい。なるほど。
.不思議に思ったのが、騎士の頭の上部が、絵に入りきれずに欠けていること。その分、絵の下の部分には、クリムト独特の、金箔を張り合わせたかのように見える模様が描かれている。絵の中心になる人物の頭部よりも、独特な模様のほうが重要なのだろうか。何か、そこに画家の意図があるのだろうか。不思議で興味深い。

.「Two Girls with Oleander」は、二人の少女と西洋夾竹桃が、美しく描かれている。その綺麗さが印象に残り、絵葉書を購入した。「金色に光る大理石の壁」や「壁の装飾」、「手前の少女の帽子や服の細かな模様」、「金色と黒を対比したような配色」にも、クリムトらしい美的感覚を感じ取ることが出来る。この作品についていた解説を読んだはずなのだが、その内容についてあまり記憶していない。自分の記憶力は。。。

.クリムトの絵画は、正方形に描かれたものが多いらしい。「ファインダー」とクリムトが呼ぶ、正方形の形に切り抜いた厚紙を、絵の構図を決めるのに用いたということも、どこかに書いてあった。「アッター湖畔」と「人生は戦いなり(黄金の騎士)」は正方形、「Two Girls with Oleander」は、正方形を横につなげたような比率の長方形に見える。なにか、正方形に対するこだわりがあったのだろう。

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