2010/12/25

アリョーヒン・ディフェンス


 図は、
1. e4 Nf6 と進んだところ。白番です。
 白は、前に出てきた黒のナイトを、ポーンを使って簡単に攻めることができそうです。

 この後、次のように進みそうです。
2. e5 Nd5 3. c4 Nb6 4. d4 (下図 黒番)


 この図を見ると、白は順調にポーンを前進させているのに、黒はナイトだけしか動いていません。白優勢に見えます。

 しかし、黒は、この前進しすぎた白のポーンを目標に反撃します。
4...d6 5. f4 dxe5 6. fxe5 Nc6 (下図 白番)

 黒のナイトが、d4のポーンを攻撃しています。この後、
7. Nf3 ならば、7... Bg4 として、ナイトをピンして攻撃を続けます。
7. Be3 ならば、7... Bf5 として、黒は ...Nb4 と ...c5 でさらにセンターを攻撃する狙いがあります。

 この記事は、以下のページをを参考にして作成しました。
http://www.geocities.jp/transbowler/HowNotToPlayChess.html#RealisablePlan

 アリョーヒン・ディフェンスを見て、私が驚いたのが、やはり、1... Nf6 の手。わざわざ攻撃されやすいところにナイトを移動させて、実際に攻撃されたら、あちこちと逃げ回ることになる。こんな手が成立するの??。というのが、最初の自分の感想です。
 しかしながら、「進みすぎた白のポーンを目標に反撃する」という、確固とした狙いがあり、これはこれとして、成立するということを、教わりました。とても面白い手だと思います。機会があったら、使ってみたい手だと思いました。

 このような手を知ると、よく使う決まりきった定跡を覚えることが、つまらないことのように思えてきます。チェスには、いろいろな可能性がある。いろいろな手を使って、楽しんだほうが、チェスの面白さを味わうことができるような気がしてきました。
 定跡を一生懸命覚えようとするのではなく、「えっ、こんな手もあるの!」と、感心しながら、指し手や手順の意味を考えたり、理解したりすることを楽しんでいきたいと思っています。

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