13路盤でめざせ初段

NHK囲碁シリーズ
13路盤でめざせ初段
吉田美香、吉原由香里　著
NHK出版

．13路盤での囲碁に興味を持ち始めた私に、丁度良い本。盤面全体を見て、定石にとらわれずに自分の判断で打つことを重視した内容になっていて、初心者だけでなく、多くの人に参考になる内容だと思う。

．19路盤での囲碁は、広すぎて時間がかかる。勝負どころが分かりにくく、だらだらと打ち続けてしまう。私くらいの力では、13路盤くらいで対局したほうが、楽しめるのではないかと感じている。
．ところが、世の風潮としては、「9路盤でルールを覚えたら、19路盤で本格的に囲碁を楽しもう」という感じで、13路盤をすっ飛ばしてしまっているようである。
．そう思いながら、探していたら、この本を見つけた。2012年のNHK囲碁講座で、扱っていた内容を、再構成した内容のようである。本屋で開いて見て「これは分かりやすい、今の自分に丁度良い本だ」と思って購入した。
．実際に読んでみて、解説が丁寧で分かりやすく。また、章毎に腕試しの問題があって、勉強したことの確認ができる。また、19路盤の問題も扱うことで、この本で勉強したことが、19路盤でも使えることを感じさせてくれる。私が苦手としている「打ち込み」や「コウの勝負」についても、丁寧に解説してくれてあるのが良い。お気に入りである。

．ちなみに、同じNHK囲碁シリーズの中に『１３路盤で最速上達』という本もある。こちらの本は、『…目指せ初段』よりも、さらに基本的な内容になっている。9路盤でルールを覚えたばかりで、もう少し広い盤面で囲碁をやりたいと思っている人には、この『…最速上達』の方がお勧め。