2012/05/26

橋渡し(Bridge building) #6


図11。2... Rd1まで。

「橋渡し(Bridge building) #1」の図1から、橋渡しとは違う考え方で、白が勝つ手があります。
図11は、図1から、
1. Rc1 Rd3 2. Rc8 Rd1 と進んだところです。白の考え方と、この後の動きは?。

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白は、白キングを動けなくしている黒ルークを、dファイルから移動させることを狙っています。
3. Rd8 Rf8 4. Kd7 と進めて、白キングはe8を抜け出しました。
4... Rd1+ には、5. Kc6 Rc1+ 6. Kd5 Rd1+ 7. Kc4 Rc1+ 8. Kd3 Rd1 9. Kc2 と、キングが逃げ出しながら、相手ルークを攻撃して移動させ、白勝ち。
4... Rf7 には、5. Kd6 Rf6+ 6. Kc7 Rf7 7. Rd7 で、白勝ち。

次の、図12は、参考文献*2 p.36 からの引用です。

図12

図12の場合には「白キングを動けなくしている黒ルークを移動させる」という作戦は通用しません。
図12のような場合もあることを考えると、ルークを移動させる作戦よりも、橋渡しの作戦を覚えておいたほうが有用だと思います。

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参考文献
*1 『チェス終盤の基礎知識』ユーリ・アヴェルバッハ著 水野優訳 チェストランス出版
*2 『Essential Chess Endings』 James Howell

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