2012/05/14

橋渡し(Bridge building) #3


図3は、1... Kh7 まで。

「橋渡し(Bridge building) #1」の図1から、
1. Rg1+ Kh7 と進んだところです。次の白の手は?。

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2. Rg4!!(図4)
白は、ルークを4段目に持ってきます。この先を読んだうまい手です。

図4
2... Kh6
黒は、特に有効な手がありません。
3. Kf7 Rf2+
白はキングをe8から抜け出しました。黒は、すかさずチェックをして、白ポーンを進める隙を与えません。
4. Ke6 Re2+ 5. Kf6 Rf2+
白キングは、ポーンを守りつつ、チェックから逃げます。
6. Ke5 Re2+
白キングがポーンから離れました。黒はチェックを続けます。
7. Re4!(図5)
白はルークを間駒にしてチェックを逃れました。こうなると、次に白ポーンがプロモーションする手を防ぐことができません。白の勝ちです。

図5

このように、白は、ルークを4段目に浮かせて間駒にすることで、黒からの連続チェックから逃れることができました。この手順を「橋渡し、Bridge building、Building a bridge」と呼んでいます。
ちなみに、参考文献*1では「橋渡し(bridge building)」、*2では「'building a bridge'」と記しています。

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参考文献
*1 『チェス終盤の基礎知識』ユーリ・アヴェルバッハ著 水野優訳 チェストランス出版
*2 『Essential Chess Endings』 James Howell

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